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「瘀血(おけつ)」ってなあに?

漢方でよく「瘀血(おけつ)」という言葉を使いますが、血液の運行が緩慢になったり、停滞して起きる病的な状態を「瘀血(おけつ)」、あるいは「血瘀(けつお)」といいます。

例えば子宮の血行状態が悪化して子宮にこの「血瘀」が生じると、月経が不順になったり、生理時にドロッとした暗赤色の血液に血塊が混じったり不正出血を起こしやすくなるなどの生理トラブルが増えます。

また血瘀部位には強い疼痛やコリなどが現れるため、生理時には激しい生理痛、腹痛となり、夜間には痛みが増強してきます。肩こりもこれが原因のケースが多いですね。
瘀血よるトラブル ご相談ください

また、「血瘀」が重くなると患部には徐々に腫塊が形成されてきますので、「血瘀」の生じた子宮には子宮筋腫などが発症しやすくなります。これは妊娠の妨げにもなりますので不妊の原因になります。
子宮筋腫は子宮に発生する良性腫瘍ですが、子宮筋腫の中は強い血行障害があるために筋腫自体は充血していて、のう胞化、硝子化、石灰化、壊死などに変性しています。

漢方治療ではこの血行不良を改善し、血行障害である「血瘀」によって引き起こされた不妊症を治療するのが第一の目標とされ、いわゆる「活血化瘀(かっけつかお)」と呼ばれる治療法です。

様々なタイプのものがありますが、妊娠時には服用に注意が必要になります。

執筆:漢方のスギヤマ薬局 杉山卓也

2013年8月28日