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子宝と漢方の関係

基本的に漢方の考えでは女性の体の衰えは「35歳」から始まるとされていますが、卵胞数は胎児の時にはなんと約700万個を有しているのが出産時には200万個に、初潮を迎える頃には30万個に、そして女性機能のピーク時とされる28歳の時にはすでに20万個まで減っています。

つまり卵胞の老化は産まれた時から始まっている、と考えてもいいくらいですね。(40歳の頃には3万個程度まで減っています)

妊娠を考えた時に大切なのは「卵胞の数」と「卵巣のコンディション」ですが、卵巣への栄養は血管から血液を介して送られます。

ここにタバコ、肥満、活性酸素、ストレス、不安、焦り、緊張などが加わりますと血流が悪化する事で栄養が送られなくなり、ますます妊娠する力が低下します。高齢出産のお客様は程度の差こそあれ、焦りやストレスを感じておられるものですが、これが結果として悪循環になっていることがおわかりになりますでしょうか。

排卵しづらい、あるいは排卵を起こしていない卵巣は血流、血液の質が悪いものです。そして当然卵子の質も低下します。
活血薬(かっけつやく) で血液と血管を生き生きと!

漢方で卵巣の機能回復時に血液と血管を生き生きとさせる「活血薬(かっけつやく)」と呼ばれるカテゴリの漢方薬を使うのにはこういう理由があります。

妊娠はまずは体内の環境改善無しでは難しいもの。焦る気持ちはよくわかりますが、まずは「急がば回れ」の精神が結果として近道になることも多い、という事ですね。

執筆:漢方のスギヤマ薬局 杉山卓也

2013年8月28日