流れの詰まりで出る痛みを放置しないで
私は「逍遥散」という漢方薬を凄く多用しますがその理由はこの漢方が「疏泄(そせつ)」という体のエネルギーの流れをのびやかにしてくれる力に優れているから。
疏泄ができないと気が滞り、内臓の働きが低下し、気持ちもふさがる。現代社会はこの疏泄の働きが滞っている人がとにかく多いんです。ストレスや疲労が続く毎日で知らず知らずのうちに体を流れる「気」の流れは停滞し、停滞によりエネルギーが不足することで心身を動かす内臓の機能は低下し、様々なトラブルが引き起こされます。肉体の動きが悪くなるだけではなく精神的にも落ち込んだりイライラしてしまったり。あるいは体のどこかが物理的に痛んだり凝ったりする、ということもあります。
こういう「痛み」が出た時に、ただ痛みを感じさせなくするだけの治療は危険。痛みには必ず原因があります。もちろん怪我や術後などの状況でとにかく痛みを抑えることに注力する場合は別ですが、原因不明の痛みを忘れさせるだけの治療は原因の放置に繋がりますので絶対にしてはいけないこと。
なぜ痛むのか、を突き止めることが大切。
ストレスや疲労から来る痛みというものは根が深く、放置しておくと心まで傷めてしまう危険性があるということを知っておいていただきたいと思います。
2017年8月19日