健康情報、漢方関連のトピックを掲載しています。

頭痛の原因を分類してみましょう

一般的に西洋医学では頭痛には大きく分けて

「片頭痛」・・頭痛より前におこる症状でキラキラした光、ギザギザの光(閃輝暗点)などの視覚性の前兆が多くみられる頭痛

「緊張型頭痛」・・口・顎部の機能異常、心理社会的ストレス、不安、うつ、妄想や妄想概念としての頭痛、筋性ストレス、頭痛に対する薬剤乱用などによる起こる頭痛

「群発頭痛」・・眼周囲~前頭部、側頭部にかけての激しい頭痛が数週から数ヶ月の期間群発する。夜間、睡眠中に頭痛発作がおこりやすく、頭痛発作時には眼の充血や流涙、縮瞳と眼瞼下垂(まぶたが下がること)などの症状を伴うことが多い

がありますが基本的には症状の緩和、コントロールが主となるのが西洋医学の特徴です。

これに対し、漢方・中医学では

①風邪(ふうじゃ)や湿気など身体の外から入ってくる邪気の影響で起こる「急性の頭痛」、ズキズキ、ガンガンする強い痛みが特徴

②キリキリと刺すような痛みや、重く締め付けられるような痛みが多い「慢性の頭痛」で、一般に多く見られる片頭痛などは、後者のタイプにあたる

こうした頭痛の主な原因を「不通則痛(ふつうそくつう)」と呼びます。これは、体内に詰まりが発生して気や血の流れが悪くなり、痛みの症状が発生するということ。頭痛の主な原因も気・血の停滞によるもので、ドロドロ血や水分代謝の低下、ストレスなどがその主たる要因になります。

また、脳にとって大切な陽気(身体を温めるエネルギー源)や血(栄養素)が不足することで、頭痛が起きることもあるとされ、こうした状態を「不栄則痛(ふえいそくつう)」と呼びます。

流れが詰まっているのかそれとも滋養するエネルギーが不足しているのか。
こうした原因に対して対応する漢方薬を選んでいくことで根本的な頭痛の改善につなげていくことができるのが漢方治療の大きな特徴と言えます。

2018年5月7日