夏のメンタル失調にご用心!
暑い夏・・体もバテてしまいがちですが実はメンタルの失調も非常にご相談が増える時期でもあります。開放的な気分になりやすい夏になぜメンタルが不調になってしまうのか?その原因は中医学的に考えるとわかりやすくなります。
夏の時期は中医学における五臓(内蔵を5つに大別したもの、とお考えください)のうち、「心(しん)」に負担が大きくかかる時期とされます。
「心」とは心臓のことでもありますが、中医学では心(こころ)、すなわち精神活動を支配する場所でもある、と考えます。
ですから夏の暑さで心が失調してしまえば心臓機能の失調、例えば動悸が起きたり胸苦しさを覚えたり胸痛が起きることもあります。一方、メンタルへの失調としては不安感が起こる、夜に何度も目が覚める(不眠)、落ち着かない気持ちになる、気力が萎えてしまう、集中力が落ちてしまう、などの症状があらわれることが多くなります。簡単に言えば夏の暑さにより体のエネルギーが消耗することでメンタルまで消耗してしまう、ということです。
対策としてはやはりまずは暑さ対策です。
異常な暑さが続く地域ではエアコンはできればつけたままにして温度変化を大きくしないことが重要です。夜にエアコンで冷えてしまう、という方は風が直接当たらないようにするなどの工夫をしておくとよいでしょう。
また、漢方薬では体力の消耗が激しい時は「麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)」、不眠や気持ちのざわつきが激しい時には「天王補心丹(てんのうほしんたん)」などがお勧めです。
「心」に異常を感じたらぜひご相談ください。
2024年8月5日