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眼精疲労と中医学

眼精疲労と中医学

仕事でもプライベートでも何かと目を使う現代。一日中モニターの前でにらめっこ、という方も少なくないのではないでしょうか?目の疲れでご相談にみえる方が非常に多いです。

眼精疲労を中医学の観点から解釈すると、目の酷使は五臓六腑のうちの「肝」を消耗します。「肝は血(けつ)を蔵(ぞう)す」と言われますが、この血は現代医学の血液の概念よりも広く、体を循環する滋養物質を意味しますが、肝はこの血を貯蔵したり代謝させる役割を担います。まずは肝が血で満たされる必要があり、その次に「気」を巡らせるというもう一つの重要な肝の働きが起こります。
気が巡らない状態を「気滞」といい、肩凝りや頭痛などの症状に繋がります。気滞は主にストレスが要因で起りますが、現代社会ではこの肝血の不足が気滞の主な要因となりがちです。
肝血が不足すると目が疲れたり、目の奥が痛くなったりします。目の疲れは肝の弱っているサインです。

養生法としては
1.遅い時間のテレビやパソコン、ゲームは控える
2.レバー・豚肉・きくらげ・クコの実・ブルーベリーなどを食べる(肝血を補給する効果)
3.ストレッチ体操や軽い運動をする(気滞を改善する効果)
4.夜間の考え事を控える
などが有効です。

杞菊地黄丸をはじめとする「飲む目薬」と呼ばれる漢方薬もありますので養生と合わせての漢方薬で更に改善が期待できます!
眼精疲労は多くの眼病の始まり、お悩みの方はお早めにご相談下さい。

2018年6月19日