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冷えのぼせにお悩みの方へ

手足はとても冷えているのに顔は逆にほてりを感じて熱い・・こんな「冷えのぼせ」の症状を感じている人がたくさんいらっしゃいます。

よく「更年期の症状でしょ」と言われますが実は年代、性別問わず起こる症状なんです。放置することで様々な不調につながっていくこともあるのでできれば冷えのぼせを起こす様々な「原因」を知った上で積極的な原因の改善を検討していくことをオススメします。

そもそも冷えのぼせは「重度の冷え性」として起こっているケースが多いです。一見、正反対に見える冷えとのぼせですが、根本的には冷えに対する体の反応として起こっています。体の熱が不足すると末端の温度を下げて脳の温度を守るように働きます。これが続くと体温調節を行っている自律神経の働きが乱れ、冷えとのぼせが混在した「冷えのぼせ」の完成、となってしまいます。中医学的な分類でみても冷えのぼせは体の冷えを原因として起こっていると考えています。ただその要因はやはり中医学的な考えに基づいているもので脾胃(胃腸系)の働きが弱いために血液の生成が不十分になり、不足してしまう「血虚」、ストレスによる気血の循環不全(気滞・瘀血)、加齢による「腎」の働きの低下による体全体の熱エネルギーの低下(陽虚)などが考えられます。これらが混在して起こる場合も少なくありません。

冷えのぼせそのものは病気というわけではありませんが、長く放置しておくとイライラ、肩こり、めまい、頭痛など様々な不調に繋がることがあります。こうした冷えのぼせ自体がストレスとなり精神的な不調を呼ぶこともありますので症状を感じている方はお早めにご相談いただければ、と思います。

2022年8月9日