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冬は老化の季節!?冬に弱る「腎」をしっかり労ろう

中医学の考えでは「冬は老化しやすい季節」と考えることができます。これは一体どういうことなのか?今回はそんなお話をしていこうと思います。中医学では人間の内臓を大きく5つに大別して「五臓(ごぞう)」と定義しています。そして五臓のうちの一つ、「腎」は人間の内分泌(ホルモンの分泌)系の調節や、髪、肌、骨、脊髄、脳など命の根幹に関わる部分の栄養を作り出す重要な臓として定義されています。そして冬の時期はこの腎が寒さの刺激を受け、機能が低下しやすい部位なんです。

腎は寒さ(冷え)に弱い特性と持つ、というのがその理由です。私は常々「冷やすと老けるよ」という発信を行っていますが、冷えによる腎の虚弱化は老化を進行させることに繋がると中医学では考えられています。いやだ!冬に老化が進むなら何かしらの対策をしたい!という方にはまず物理的な腎臓が存在する腰の辺りを温めることをおすすめします。きつすぎない腹巻きなどを使うと良いでしょう。お風呂はきちんと入浴して体を温めること、そして冬の時期は(季節問わずですが)夜更かしを避け、しっかりと睡眠を取ることも大事です。こうした生活養生ができた上で腎を元気にする漢方薬を合わせればさらに効果的です。冬は「腎陽(じんよう)」と呼ばれる腎の熱エネルギーが消耗しやすいので慢性的な冷えを感じる方には参馬補腎丸(じんばほじんがん)など腎陽を補う漢方薬が向きます。体質に合うか見極めたい方はぜひご相談下さい。冬の老化を食い止めるお手伝いをさせていただきます!

2023年11月20日