漢方から見た高血圧症について
なぜ、血圧が上昇するのでしょうか。不思議ですね。
低血圧で、立ちくらみや目まいがする人も多いのに。
血圧は、本来、一人ひとり、一番良い状態になるように、自分自身によって、コントロールされています。
これを恒常性(こうじょうせい)といいます。
人は、イライラしたり興奮すると、脳内ホルモンの働きで、一時的に、血圧が変動します。
血圧が上昇しすぎると、降圧ホルモンが分泌されて、元に戻ろうとします。
年齢を重ねたり、血管に異常が現れると、このバランスが崩れて、いつも血圧が高くなります。
多くは、腎臓の毛細血管に、よじれや詰まりが発生して、血圧が上昇します。
これを続発性高血圧症と呼びます。続発性高血圧症は、ピルの服用や腎臓病(タンパク尿や糖尿や血尿(潜血)など)によって発生します。
遺伝やストレスや、塩分と脂肪分の摂りすぎによる血圧上昇によるものは、本態性高血圧症と呼ばれています。
本態性高血圧症は、遺伝や高脂血症(中性脂肪・高コレステロール値)などが原因で、体中の毛細血管が詰まりやすくなることで、発生します。
このように、高血圧症は、大きく分けて、二通りございます。
どちらの高血圧症にも共通しているのは、毛細血管の詰まりです。
毛細血管が詰まると、酸素や栄養が行き渡らないために、その先の細胞が死んでしまいます。細胞死を防ぐために、血流を増やさなければなりません。そこで、脳内から心臓に対して、どんどん動くように、圧力を上げるように、指令がでます。
これが、血圧が上がる仕組みです。
この毛細血管が詰まる現象を漢方では、お血症(おけつしょう)と呼んでいます。
漢方で、お血症の体質を改善すると、自然と血圧が下がって来ることが期待できます。
なぜなら、漢方薬によって、血圧上昇の原因である毛細血管の詰まりが徐々に減少するからです。
ですから、漢方で体質改善すると病院の薬が減らせることも期待できます。
高血圧症でお悩みのときは、お気軽にご相談ください。
2013年11月20日