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【漢方薬は長く飲んではいけないの?!】

タイトルのような質問をいただくことがあります。答えはイエスであり、ノーでもあります。

どういうことかと言いますと、まず先にご理解いただきたいのは漢方薬にも短期服用をするものと長期服用をするものが存在します。

例えば風邪の時によく用いられる葛根湯(かっこんとう)や筋肉の痛みに用いられる芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)などは基本的には短期間の服用を前提としており、長期服用には適しません。

その一方で、慢性体質を改善させるための漢方薬はそもそも長く飲むことを前提として作られているので長く飲むことがダメ、というのはそもそもおかしいわけです。ただ一ついうならば、人の体質は日々変化するものであり、漢方薬により改善した体質にはそれまでの漢方薬が合わなくなる、ということは起こりうるということです。そうした部分の見極めというのは知識や経験が必要になりますので自己判断による漢方の漫然とした服用はできる限り避けていただきたいと思います。

しっかりとご自身の体に合ったものをその都度考慮しながら続けていくことで漢方薬の真価は発揮されます。本年も漢方薬の素晴らしい力に是非触れてみていただければ幸いです。

執筆:漢方のスギヤマ薬局

2015年1月7日