健康情報、漢方関連のトピックを掲載しています。

【当店が漢方薬よりもお売りしたいのは「ストーリー」】

【当店が漢方薬よりもお売りしたいのは「ストーリー」】

当店は「漢方の健康相談薬局」です。
完全予約制にしてからはや4年。
おかげさまで毎日多くのお客様から様々なご相談をいただいております。
おいで頂くお客様にただ感謝の気持ちでいっぱいであり、お客様の健康作りでご奉仕することがこの完者の気持ちをお返ししていくことになると常に考えております。

その中で当店が、そして私がお悩みを抱えるお客様に一番お売りしたいものは漢方薬ではありません。

・・こういうとじゃあ一体なんだ?と思われると思います。
私が一番お客様に差し上げたいのは「ストーリー」です。
どういうことかと申しますと。

今やネットを調べれば情報が氾濫し、その溢れている情報に自分の健康状態を重ね合わせ一喜一憂される方は大変に多いと思います。ですがそれはあくまでも不特定多数で人物の特定すらできないこともある「判別のつかない情報」達です。そしてそれに対してご自身の抱えるお悩みが本当にその情報通りの症状なのか、それすらも定かではありません。

それゆえに情報に踊らされ、悪く言えば効果などないもの、自分に適さないものを手に入れ、口に入れておられる方も決して少なくありません。
「医食同源」の考えに基づきますと自分の口に入れるものはそのまま自分の健康に直結するものです。

一体何を口にすればいいのか、これについて誰かが明確に正解を与えるということはできないと思います。
しかし、氾濫する情報に踊らされることなく出来る限りその方に最適なものをお選びし、お渡しする。それが私の仕事であると考えています。そしてそこに必要なのは私の知識と経験が作り上げた「ストーリー」です。
例えばネット通販などでも漢方薬は気軽に買える時代ではありますが、そこにストーリーはありません。あってもサプリメントなどによくついている「飲んだ人の体験談」のようなもの程度でしょう。正直これにいかほどの信憑性があるか、購入する側の誰にもわかりません。

漢方薬自体は数千年という気の遠くなるような時間を経て今なお色あせずにその恩恵を与え続けてくれる素晴らしいものですが、その恩恵を受けるには適正な使用が必須であることをどうしても現代のネット社会では忘れがちになり、「これ私に合いそう」という安易な考えのもと、知識をお持ちでない方が手軽に医薬品である漢方薬を手に取り、トラブルを起こすことも少なくありません。

そして時代の移り変わりとともに漢方薬の使われ方や患う病気の形も変わってきています。先人達が作り上げた素晴らしい英知を生かしながら、現代に生きる我々が新たに発見し、作り上げたある漢方により成し遂げられた健康やそれにまつわる人たちの喜びの声、驚きの声を集めた「ストーリー」を今に生きるお悩みを抱えた人等と共有していく。
これこそが私の追い求める「相談薬局」の理想像であり、これを実践していくことこそが最高の健康啓蒙、健康づくりのお手伝いを成し遂げていけることだと思います。
私の人生をかけて皆様と共有することのできる一つでも多くの健康にまつわる「ストーリー」を作り上げていきたいと考えています。

執筆:漢方のスギヤマ薬局 杉山卓也

2015年5月19日