健康情報、漢方関連のトピックを掲載しています。

がんと漢方薬

西洋医学の、特に日本におけるがん治療の中心は今現在も「手術」「放射線」「抗がん剤」です。様々な先進医療も日進月歩で進んでいるとは思いますが、まだまだ一般の方ができる治療にまで昇華はしていないのが現状です。正直に申しまして筆者としてはこれら対して手放しでお勧めできるものは、と聞かれますと言葉に窮する気持ちが少なからずあります。やはり体への負担が少なからずある、というのがその理由です。そもそもがんを根こそぎ採り尽くす、ということ自体が正しいかと言われると疑問を感じます。私は「がんの出来やすい体内の素体があるからこそがんが増えていく」=「転移」なのではないか、と考えています。つまり、「がん」という種が撒かれる「内臓」という畑に問題があるのではないか、と思っているのです。もともとがんという病気にかかる方は体ががんを育てる畑になってしまっているのではないでしょうか。がんにかかる人とかからない人の違いは「免疫力」とか「抵抗力」とか言いつくされた言葉ではありますが、やはり自身の体でがんを撥ね退ける力の有無であると考えています。これについては間違いではないと確信しております。例えば、がんの切除というものについても、切除して終わり、ということにはなかなかなりません。なぜなら「がんが育つ畑」はそのまま残っているわけですからその畑の改善をしないまま切って安心して同じ生活をしていればそれほど遠くない未来に再発する可能性が高いとは思いませんか?

当店においでになるお客様はがんというものを理解し、共存するという意志を持ちながらも「がんを育てない畑作り」に非常に前向きなお気持ちを持って取り組んでおられる方々がおられます。この前向きな気持ちこそが最もがんを遠ざける力の源になると確信しております。

もちろんこれを飲めばいい、とかこの漢方が漢方にいい!とどなたにでもお勧めできるものはなかなかございません。ただ、日々店頭でご相談をさせていただく中で、がんと闘うには自分自身の体を一から作り直す!という前向きな意志と確固たる決意が必要であるということをお客様からいつも教えていただいている、と感じる今日この頃であり、そこに漢方が大きな力になり得ることはまぎれもない事実だと考えております。

執筆:漢方のスギヤマ薬局 杉山卓也

2015年9月16日