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妊娠中のアレルギー

妊娠中のお悩みはたくさんお寄せ頂きますが、その中で「妊娠中のアレルギー」についてというものがあります。妊娠中に発症するアレルギー症状は実際少なくありません。これはなぜでしょうか?

まず「免疫」という機能に注目してみますと、妊娠中は赤ちゃんや赤ちゃんの成長に必要なものを異物と判断しないように、体内の免疫力が低下すると考えられています。赤ちゃんを育てるため、と考えれば致し方ない措置ですが、免疫力を抑えているので他のアレルギー物質にも抵抗力が控えめになってしまいます。だから風を引いてしまったりアレルギー症状が、普段よりも強くでてしまう人もいます。

食物だけではありません。花粉のアレルギーで花粉症の妊婦さんはできれば西洋薬は避けたほうが良いので辛い思いをされているのではないでしょうか。

中医学ではこうした免疫の低下について「衛気(えき)」と呼ばれる免疫のバリア機能を高める中成薬があります。「衛益顆粒」とよばれるこのお薬はあくまでもバリア機能を高める目的のものであり、妊婦さんの赤ちゃんへの異物除去のための免疫低下とはぶつかって効果を引き落とすということはまず無いと考えられますので、妊娠中にも安心してお飲みいただけるよい中成薬であると言えます。

化学物質を飲みたくない、という妊娠中の女性には非常におすすめです。

執筆:漢方のスギヤマ薬局 杉山卓也

2017年5月2日