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老化の原因物質 AGEsと中成薬の関係性

老化の原因物質 AGEsと中成薬の関係性

「AGEs(Advanced Glycation EndProducts)」という言葉、あまり聞き慣れないと思いますが、これは近年、世界中で注目されている「老化の原因物質」です。

AGEsというのはタンパク質と糖に熱が加わるとできる物質なんですが、例えば大量のブドウ糖を摂取した時に、体の細胞や組織を作っているタンパク質とこの糖分が結びつき、体温で温められることで「糖化」という現象が起こってAGEsという物質が作られてしまいます。作られている最中に血液中の糖分濃度が下がればAGEsはもとのタンパク質に戻ることができますが、常に甘いもの、すなわち糖分を摂取しているとどんどん体に老化の原因物質が作られていくことになります。特に焼き物や揚げ物など、焼き目の付いた食品や糖類の多い食べ物、牛乳などのタンパク質などの過剰摂取は問題になります。

食生活の見直しよる血糖値の管理なども大切ですが、

①よく噛んでゆっくり食べる
②甘いものは食後に回す
③食後に体を軽く動かす
④ストレスを溜めない
⑤野菜→肉・野菜→ご飯やパンの順に食べる

など、
食べ方にもAGEsを作りにくくさせるポイントがあります。

翻って漢方の見地からこのAGEsを見てみると、体内に不要なものが滞る、というのは漢方の言葉で「瘀血(おけつ)」や「痰濁(たんだく)」という言葉を使いますが、こうした病態が生まれると体の正常な解毒や排泄が滞り、老化を進めてしまうという考えがAGEsによる弊害と非常に合致します。血の滞りである「瘀血」は冠元顆粒(かんげんかりゅう)に代表される「駆瘀血剤(くおけつざい)」で、体内の不要な水分や油分の停滞で起こる「痰濁」は温胆湯(うんたんとう)などの痰湿をさばく漢方などで改善させることが可能です。

こうした漢方薬も老化の原因となる体質や物質の除去や減少に大きな力を持つことは数千年も前から定義されてきたことを考えるとやはり先人達の知識の深さには感動します。適正な漢方薬と正しい食養生や生活習慣で体の中から老化の元を追い出しましょう!!

うーーん・・砂糖いっぱいの生クリームたっぷりの洋菓子とかAGEsまみれってことになりますねえ。美味しいんですけどね・・・

2017年7月15日