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梅雨時期の皮膚のお悩み

梅雨時期になりますとどうしても皮膚のトラブルが増えてきます。

これはやはり湿度の上昇とともに大気中に湿邪(しつじゃ)という湿気の害が増えることが大きな原因となります。乾燥の害よりもジュクジュクした皮膚の害が増えることになるのはこのせい。皮膚を増悪させる原因としては風邪(ふうじゃ)というかゆみや発疹を伴う害とこの湿邪(しつじゃ)が組み合わさって起こることが多くなります。この湿邪が患部に停滞することで皮膚のジュクジュクする感じを出してしまうことに繋がります。

去湿薬としては黄柏(おうばく)・黄連(おうれん)・黄芩(おうごん)・山梔子(さんしし)・苦参(くじん)といった前述した清熱効果を併せ持つものが皮膚湿疹の際には使われますが、その他にも茯苓(ぶくりょう)、猪苓(ちょれい)、沢瀉(たくしゃ)、薏苡仁(よくいにん)、木通(もくつう)などという「利湿薬(りしつやく)」と言われる利尿効果と体内の水分代謝機能を高める能力を持った生薬たちが使われることが多くなります。

例えば漢方薬としては消風散(しょうふうさん)という風湿の両方をケアできるものがよく使われます。かゆみを止め、清熱作用で抗炎症し、利湿で湿潤の湿疹や水疱を改善、養血で皮膚に栄養と潤いを与えることができます。皮膚の漢方薬は他の疾患の中でも非常に取扱いの難しいものになります。知識の無い方の自己判断での服用は悪化を招く可能性が極めて高くなりますのでどうかご相談いただければと思います。

時期や体質に応じた皮膚ケアの漢方薬を専門店(会員店)でご紹介させていただきます。

2019年5月9日