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梅雨〜夏時期に注意!「痰湿」の怖さ

「痰湿(たんしつ)」という怖い言葉が中医学にはあります。

梅雨時期など湿気の多い時期には「湿邪(しつじゃ)」と呼ばれる湿気の害が体の中に入り込みやすくなりますが、この状態が長く続いたり、蒸し暑いからと冷たいものをガブガブ飲んでしまったりすると体には「湿邪」がより毒性を持ってしまった「痰」が生まれてしまいます。

湿邪はイメージとしては体内の余剰な水分で、サラサラしているものですが、痰は粘性を持ち、ベトベトした気持ちの悪い液体、という感じです。粘性が高いため、一度体の中にできてしまうとこびりついてしまい、除去することが難しくなってしまいます。さらにタチが悪いのは、「痰」は糖分や油分など、カロリーの高いものを過剰に摂取することでもどんどん増えていき、体にだるさやめまい、耳鳴りなどを引き起こします。それだけではなく、血管や内臓にこびりつくことで血管病(高血圧・高脂血症・高血糖など)や内臓の炎症性疾患(臓器の炎症や呼吸器疾患、ニキビや吹き出物、ポリーフ、潰瘍、がんなど)の原因にもなります。

まさに「痰」は万病の元と言えるでしょう。ほとんどの生活習慣病の根底には痰と湿の合わさった「痰湿」が存在している、と言われます。対策としては飲食物は腹八分、適度に汗をかくなどがありますが温胆湯(うんたんとう)など痰を除去する漢方も合わせるとより効果的!

ただし痰湿の改善はかなり難しいため、できれば早めのご相談をお勧めします。

2020年6月22日