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「湿」と「痰」と「胃腸」の関係

中医学には「湿」と「痰」という2つの体調不良を生み出す言葉が あります。「湿」というのは体の中に滞ってしまうことでむくみや だるさ、頭重などを引き起こす原因になる余剰な水分の害、として 捉えられます。梅雨時期など湿気が大気中に増える時期や、大量の 水分を摂ったりすることで体内に蓄積される可能性が高くなります ので注意が必要です。これを「湿邪(しつじゃ)」と呼びます。湿 邪は主に体内では胃腸系を侵します。これは胃腸系は湿に弱い性質 を持っているためです。そのため、食欲不振や胃もたれなどの胃腸 系の不調を起こすことから始まり、胃腸が飲食物から作り出すエネ ルギーや血液の生成にも悪影響を与えることで無気力や貧血などの 症状を起こしてしまうこともあります。そしてさらにこの湿が長期 間体内に滞ってしまうとより毒性の高い「痰」に変わってしまいます。

湿はサラサラした水をイメージしていただければ良いと思い ますが、痰はより粘性が高くドロドロベタベタしたイメージ です。湿邪の停滞による不調と同様のものが出るだけではな く、肥満、吐き気、ニキビや吹き出物、口のねばり、おりも のが増えるなど更に不調が増えてしまう、糖尿病や高コレス テロール血症などの生活習慣病の原因にもなります。さらに はメンタルにも悪影響が出ることがあり、不眠や精神不安定 などを起こすこともあります。痰は運動不足や高カロリー食 品の暴飲暴食などでも増えてしまいますので生活習慣 の見直しも大切です。湿や痰を除去していきた い!という方は体に定着する時間が長いほど 治すのにも時間がかかりますが、それぞ れに対応した漢方薬のご用意がありま すのでぜひご相談いただければ、と思います!

2021年6月8日