秋口から始める乾燥対策!
ジメジメの梅雨から夏が終わり、過ごしやすくなってくると湿度が低くなりますね。
この季節は乾燥のトラブルについて考慮しなくてはいけなくなる、ということでもあります。
特に秋は「肺」に負担のかかりやすくなる時期として中医学では捉えられており、ケアが必要です。
乾燥のケアと言うとまずは環境の加湿は必須となります。
加湿器などを上手に使っていただくことで物理的な乾燥は随分と抑えることができると思います。ただ、前述したとおり秋の時期は臓器としての肺そのものに負荷がかかり乾燥が体内からも起こる時期です。ですから秋冬の乾燥ケアには「体内の潤いをつける」ということも必要になってきます。特に喉や口の乾き、体のほてり、皮膚の乾燥、呼吸器の疾患(気管支炎や喘息など)を感じる場合は要注意です。健常者よりも乾燥の害を受けやすい体内の潤い不足である「陰虚(いんきょ)」体質である可能性が高いです。この場合はまずは体内の五臓(ごぞう)と呼ばれるどの部位にこの陰虚という病態が起きているのかを見定める必要があります。
多くは肺に起こっているのですが、加齢によるものや胃腸などにも陰虚が起こることがあります。対応する漢方薬も部位別に異なります。肺や胃腸の陰虚には「麦門冬湯」や「麦味参顆粒」などを使うことが多く、加齢性の陰虚には「八仙丸」など様々な漢方薬を使い分けていく必要があります。
ご自身の体質に合わせた漢方薬でこれからの乾燥の季節を健やかに乗り切りましょう!
2021年10月1日