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秋の食養生

長い夏が終わり、秋に入ってきたこの頃、養生としてどんなものを食べたら良いのか、とお悩みの方は多いと思います。

まずは夏の間にかいた汗と共に「気」が失われているので、疲労が蓄積されていたりだるさが残ったりしていることでしょう。これは内臓が疲れ気味で、食べたものを消化し、栄養を吸収する力が低下していることに起因しますので「脾(胃)」の働きを整えて気を養うことが先決です。

具体的には穀類、芋類、鶏肉、牛肉など気を養うものを軟らかく煮るなどして、消化を良くした調理法でいただくのがいいでしょう。また、暑さで失った体の潤い「陰」を補うことも大事な秋の食養生です。潤す食材で養生します。食材としては大根、レンコン、山芋、ナシ、白キクラゲ、白ゴマなどの「白い食材」が有効です。これらは体を潤す働きのものが多いのでお薦めです。特にナシは乾燥により負担のかかる「肺」を潤す力とともに咳止め効果もありますので積極的に食べるのもオススメです。

こうした食材を食卓に取り入れつつ、夏に失った気と陰を補いながら今度は夏とは逆にできるだけ強い乾燥を避ける、というのが秋冬にかけて有効な生活養生です。例年、秋冬になると体調を崩すという方はこれらを心がけた上で「麦味参顆粒」や「八仙丸」といった気と陰を補う漢方薬などもお試しいただけるとなお良いでしょう。

2022年9月5日