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陽気不足にご注意を!

寒さが増す冬の季節は特に暖かくなるまでは大気中から「陽気」と呼ばれる熱エネルギーのもとになる成分が大きく減ってしまいます。代わりに寒さのもとである「寒邪(かんじゃ)」が増すことにより体の中の陽気も損なわれがちです。こうなりますと内臓が冷えてしまい、血液の流れが滞り血圧が上がったり心疾患が起きやすくなったり、下痢や軟便、便秘などの消化器障害が起きたり、風邪を引きやすくなったりと踏んだり蹴ったりの状態が起きてしまいます。

こうした時にはとにかく体、とくに足やお腹を温めるというのがお勧めです。そのうえで冷たいものを避けて温かく、消化の良いものを食べていただくことも大事です。火を通した料理の中でも煮込み料理や鍋料理、蒸し料理など油をあまり使わない料理がお腹に優しいのでこちらもお勧め。陽気を補える食材としては鶏肉や人参、ごぼう、ねぎなどの根菜類、生姜、胡椒や唐辛子などの香辛料(摂り過ぎ注意)などが良いでしょう。お風呂はシャワーだけでなくできる限りしっかりと入浴していただくことも大切です。

その上でまだ体やお腹の冷えが残る場合は「陽虚」と呼ばれる病態になっている可能性が高いので陽気を補う漢方薬を合わせることをお勧めします。特に高齢者や未成年で虚弱な方は陽虚になりやすい傾向にあります。当店では陽気を補う漢方薬として「参馬補腎丸(じんばほじんがん)」「八味地黄丸(はちみじおうがん)」「小建中湯(しょうけんちゅうとう)」「真武湯(しんぶとう)」など多種の漢方をご用意しています。体質に応じたものをお選びしますので気になる方はぜひご相談ください。

2022年12月13日