健康情報、漢方関連のトピックを掲載しています。

意外と知らない自律神経と心身のつながり

よく「自律神経失調症」という言葉を耳にすると思うのですが、「そもそも自律神経って何・・?」という方が多いのではないでしょうか。自律神経を簡単に言うと「自動的に生命維持を司っている神経」です。自律神経は自分の意思とは無関係に呼吸をしたり心臓を動かしたり口から食べたものを消化したりしてくれています。生きていく上で欠かせない神経というのがおわかり頂けると思います。

自律神経は体の至る所の分布していますが自律神経の一つである交感神経の中枢は脊髄にあり、脳幹、仙髄から伸びて顔面や腹部周辺の内臓に張り巡らされているのが副交感神経です。交感神経は生きる上での「アクセル」であり、主に行動的に動くために日中に働く自律神経で副交感神経は亢進した交感神経を抑えてリラックスさせる「ブレーキ」の役割を担います。このアクセルとブレーキの関係が故障してしまったのがいわゆる「自律神経失調症」というわけです。

交感神経が優位になりすぎてしまえば不眠やイライラ、動悸など特に精神面が落ち着かずに不調が出てくることになります。また、副交感神経が優位になりすぎてしまえば無気力、健忘など体の活発な動きができなくなってしまう不調が主に起きるようになります。どちらが良い、ではなくそれぞれの自律神経のバランスがしっかりと取れるように食事、睡眠、運動など日々の養生を整えつつ、リズムを崩さない毎日を心がけていただき、それでもつらい時には漢方薬が有効です。体質に応じた様々な漢方薬がございますのでぜひご相談下さい。

2023年10月17日