体を潤す「麦門冬」
乾燥が気になる季節や、喉・肌・内臓の「潤い不足」を感じるとき、中医学では「陰虚(いんきょ)」という状態が関係していると考えます。
これは体内の潤い(陰液)が不足し、熱がこもりやすくなった状態です。
喉の渇き、乾いた咳、肌のカサつき、便秘などは、陰虚のサインかもしれません。
そんな時におすすめなのが、「麦門冬(ばくもんどう)」という生薬。
細長く白っぽい根を乾燥させたもので、肺・胃・心に働きかけ、体の潤いを補う作用があります。
特に麦門冬は「乾いた咳」や「空咳」、「声枯れ」、「寝汗」といった症状に効果的とされ、中医学では「滋陰潤肺(じいんじゅんはい)」——肺を潤して体全体に潤いを巡らせる働きが期待されます。
有名な漢方薬「麦門冬湯」にも配合されていますね。
現代の生活では、エアコン使用やストレスにより体が乾きやすい環境にさらされています。
だからこそ、外側からの保湿だけでなく、内側から潤いを育てるケアがとても大切です。
麦門冬を使ったその他の代表的な漢方薬には──
体力と潤いを同時に補う【麦味参顆粒】
加齢による潤い不足を根本から補う【八仙丸】
加齢性の早朝覚醒をサポートする【天王補心丹】
など、素晴らしいものがたくさんあります。
特に40代以降は、体の潤い不足を実感しやすくなります。
消耗性の病気や、夏の過酷な暑さに晒された際には、潤いの不足が命に関わることも。
ご心配な方は、ぜひ早めにご相談くださいね。
潤いは「美」と「体」の土台。
麦門冬で、体にやさしいうるおいを育ててみませんか?
2025年4月26日