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「目」を癒やす「石決明」

石決明(せっけつめい)という生薬があります。アワビの貝殻を乾燥させて得られる生薬です。中国最古の薬物書『神農本草経』にも記載があり、古くから「目を癒やす薬」として重用されてきました。特に「肝」と「目」の関係を重視する中医学では、石決明は目の諸症状に幅広く用いられます。中医学では「肝は目に開竅する」とされ、肝の働きが目の健康に直結すると考えます。肝の陰が不足すると目が乾き、かすみや充血が出やすくなります。石決明は「清肝明目(せいかんめいもく)」の効能を持ち、肝の高ぶりを鎮めて陰を補い、視覚機能を回復させる方向に働きます。

主な効能と適応としては①清肝明目:目の赤み、充血、かすみ目、視力低下などに。②潜陽安神:肝陽の亢進による頭痛、めまい、不眠にも用いられる。③平肝潜陽:血圧の高めの方に応用されることもある。とくにパソコンやスマートフォンの使用で目を酷使している現代人にとって、目の疲労や乾燥を癒やす石決明は有効な選択肢のひとつです。石決明を配合した健康食品はこの働きを充分に発揮してくれる可能性があります。目の疲れやかすみが気になるとき、無理に我慢するのではなく、こうした自然の力を借りるのも一つの方法です。現代の生活習慣に寄り添う「目の守り神」として活用していただくのも良いですね。

2025年10月27日