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冬から春にかけて「衛気」を整えよう

冬から春への移行期は、寒さと暖かさが交錯し、体調を崩しやすい季節です。風邪をひきやすい、アレルギー症状が出やすい、疲れが抜けにくい、こうした不調の背景には、「バリア機能」の低下が関わっています。中医学では、このバリア機能を「衛気(えき)」と呼び、体の表面を守る重要なエネルギーと考えます。衛気は、皮膚や粘膜、呼吸器など体の最前線で働き、外から侵入する寒邪・風邪・花粉・ウイルスなどを防ぐ役割を担います。

また、汗孔の開閉や体温調節にも関与し、自律神経の安定とも深く結びついています。衛気が充実していれば、多少の寒暖差や環境変化にも揺らぎにくい体を保てます。冬は寒さから身を守るためにエネルギー消費が増え、知らず知らずのうちに衛気が消耗しやすい季節です。さらに乾燥による皮膚・粘膜のダメージ、運動不足、日照不足などが重なると、春を迎える頃にはバリアが薄くなった状態に。そこへ春特有の「風」の影響(気温差、花粉、黄砂)が加わることで、くしゃみ、鼻水、だるさ、気分の落ち込みなどが起こりやすくなります。衛気を整える生活習慣としては

① 温めて巡らせる:首・お腹・足首を冷やさない服装を意識し、入浴では湯船に浸かって全身を温めましょう。血流が改善されることで、衛気の働きも高まります。

② 食事で土台を作る:衛気は「脾胃(消化吸収)」と「肺」の働きで生まれるので胃腸ケアは重要。温かい食事を基本に、鶏肉、卵、山芋、米、味噌、根菜類など消化に優しくエネルギーになる食材を。冷たい飲食や甘いものの摂り過ぎは控えめに。

③ 良質な睡眠で修復する:睡眠中は体の修復と再生が進みます。同じ時間に寝起きすることで自律神経が整い、衛気の回復が促されます。

④ 軽い運動で表を強くする:散歩やストレッチなど、汗ばむ程度の運動は衛気を活性化します。特に朝の光を浴びながらのウォーキングは、体内リズムを整え、春の不調予防に効果的です。

冬から春は「守り」を立て直す大切な時期。症状が出てから対処するのではなく、日々の温活・食事・睡眠・運動で衛気を養うことが、風邪やアレルギー、季節の不調を予防し、改善につなげる近道です。体のバリアを意識して整え、軽やかに春を迎えましょう。

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2026年1月27日