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ジメジメ湿気の季節は漢方でケアを!

ジメジメ湿気の季節は漢方でケアを!

湿度の高くなってくるこれからの時期。ご家庭でもカビや食中毒などに気をつけなくてはならなくなってきますよね。これは実はカラダの中にも起こるのです。

どういう事かと言いますと、漢方では体に害をなす湿気のことを「湿」と呼び、それを体外にはらうお薬が用意されています。体内に「湿」が溜まりますと、めまい、だるさ、吐き気、食欲不振、むくみ、頭重など不快な症状が次々に表れます。湿は水分代謝のバランスを崩してしまい、特に胃腸系に溜まり、その働きを阻害してしまうのが主たる原因です。梅雨の時期の不調の大半はこの「湿」(湿邪と言うこともあります)によるところであると考えていただければと思います。

漢方でご用意できる湿を除く薬には藿香正気散(かっこうしょうきさん)や五苓散(ごれいさん)、温胆湯(うんたんとう)など様々なものがありますが、いずれも胃腸機能を回復させる、あるいは水分代謝を改善させる能力に優れたものが多くあります。これは漢方独特の性質であり、西洋薬でなかなか改善できないこの時期の不調からの改善に大きな力となります。その方の体質や湿のタイプに合わせてこうした漢方を使い分けていくことで憂鬱な季節を爽やかな気分で過ごせることと思います。

生活習慣上の注意としては過剰な水分の摂取や冷たいものを多く摂る事を避け、時期の旬のもの(利尿効果の高い夏野菜など)を取り入れていく、夜更かしをしない、などが大切ですね。

執筆:漢方のスギヤマ薬局 杉山卓也

2016年5月7日