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冬期うつにご用心!

「冬季うつ病」という言葉をご存知でしょうか。

通常のうつ病とは違い、季節の変化が原因となる季節性うつ病のひとつです。 秋から冬に症状があらわれ、春先になると自然に回復していきます。 成人前後から徐々に発症し、男性よりも女性に多くみられる傾向にあります。

原因としては冬の寒さや日照時間の短さなどが上げられますが季節性ということで西洋医学では治療は行われない、あるいは通常のうつ病として治療が始まってしまうケースもあります。ただ、症状が通常のうつ病とは少々異なっており、過食や過眠が起こる場合が多いというのが特徴です。これについては正確なところは科学的には解明されていないのですが、もともと冬場になると動物としての本能で栄養を貯めようと動く、あるいは人類のはるか遠い祖先が他の動物のように冬眠習性のなごりかもしれない、などという説もあるようです。このあたりはちょっと面白いですよね。

とはいえ、精神的な落ち込みが起こったりする場合もあるので対処は必要な場合があります。こうした傾向が起こった場合はまず「日光を浴びる習慣をつける(1日2〜30分程度でOK)」、併せてウォーキングや散歩、ラジオ体操など軽い全身運動を習慣にする、というのがオススメです。夜間遅くの飲食は控え、できるだけ日が変わる前にはベッドに入るように心がけて睡眠はしっかり確保する(寝過ぎもよくないので7〜8時間程度)を意識すると良いですね。その上で過食や過眠がある場合には内臓の弱りなど本質的な虚弱がある場合も多いので漢方薬が効果的です。冬場の不調を感じたらぜひご相談下さい。

2022年11月19日