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春の自律神経失調症にも漢方薬を

気候の良い春なのですが実は気候の良い春は自律神経が大きく乱れる時期でもあります。

そうなると不眠、興奮、イライラ、お腹の張り、精神不安、便秘や下痢など様々な不調が体中に起こる可能性が高くなります。これはあくまでも季節の気候変動が自律神経を大きく刺激してしまうことに起因するので、全てをケアするというのは難しいのですが、中医学的に見ると春の不調は「肝」という部位が失調する時期でもあります。つまりこの「肝」を元気に保つことができれば春の失調を予防したり改善させたりすることができる、というわけです。

具体的な漢方薬としては「疏肝理気剤(そかんりきざい)」という種類の漢方薬が効果を発揮します。疏肝理気というのは「肝の働きを高めて気を巡らせる」という意味なんですが、主薬には「柴胡(さいこ)」と言われる生薬が使われることが多い傾向にあります。代表的なものをご紹介すると「気持ちのイライラが強く肩や首が凝ったりすることが多い」などのお悩みに使われる「逍遥顆粒(しょうようかりゅう)」や気持ちの落ち込みやイライラが強く夜に興奮して眠れない人によく使われる「柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」、脇腹の痛みや顎などの痛みを伴う気持ちの不安定さを改善する「四逆散(しぎゃくさん)」などがあります。

この他にも様々な疏肝理気剤がありますが、体調に合わせた適正な漢方薬をお選びさせていただきますのでお悩みの方はぜひご相談下さい。

2023年2月27日